2019年12月度那須農場復興支援労働報告

 

報告が大変遅くなりましたが、昨年12月21日(土)〜22日(日)、2019年度第9回目となる那須農場復興支援労働を行いました。今回の参加者は同学会11名、卒業生会2名、在校生1名、在校生父母3名、卒業生家族5名の計22名です。

12月度労働の作業内容は下記の通りです。

①牛舎のすす払い、照明交換に向けた掃除
②子牛牛舎の扉直し、焼却穴周りの柵作り
③肥汲み
④雑木林で朽木などの伐採
⑤食堂のワックスがけ
⑥食事作り

①牛舎のすす払い、照明交換に向けた掃除
土曜日は牛舎の餌やり、掃除。ロールのビニール片付けは、ステーションに空きスペースがなくなったため色別に積み上げ。また、飼料の空き袋を焼却しました。

 

 

すす払いは土曜日に竹取り、日曜に5名で実施。竹は太すぎると重くなり扱いにくく、細すぎると十分な 葉がつかないなど、選び方にコツがあるのですが、農場の方から「今回とった竹はとても良いです。取っておいて次回また使いたいくらい」と、お褒めの言葉をいただきました。

 

②子牛牛舎の扉直し、焼却穴周りの柵作り
親方こと西澤さん(48)が子牛牛舎の扉(滑車部分)を補修。また、焼却穴まわりに柵を設置しました。
 

③肥汲み
重機を使った肥汲みも、ベテランの先輩方が実施。液状の部分はバキュームカーで吸い出して牧草地へ散布、固形の部分はユンボで掻き出してローダーで堆肥小屋まで運びます。

写真ではやや分かりにくいですが、2日間作業の結果、水面が50cm近く下がりました。

④雑木林で朽木などの伐採
農場の方が印を付けて下さった約50本の枯れ木・倒木のうち、35〜40本を伐採しました。2人ともチェーンソーの特別教育を受講しただけに、安全第一で作業しています。

⑤食堂のワックスがけ
時間とワックス量を考慮し、2名強で食堂のみ机・椅子などをホールへ移動し、ワックスがけを行いました。(ホールは掃き掃除のみ)

⑥食事作り
夕食は午餐会のメニューをイメージして、クリスマスの雰囲気に。ポテサラツリーは、子供たちがブロッコリーでツリーの形に仕上げてくれました。

今月のお誕生日はこの方々です。おめでとうございます!
誕生日ケーキの「ブッシュドノエル」は、暖炉の薪に見立てた、チョコレート風味の素敵なロールケーキです。

さらにサプライズで、同学会委員長によく似たトナカイと、親方そっくりのサンタクロースが登場!
やっぱりこの姿、子供たちの人気者ですね。

朝食は焼き鮭、ごはん、納豆/たまご、味噌汁。昼食のハッシュドビーフも、とても美味しくいただきました! 食事づくりの皆さん、本当にありがとうございました。

今回は初参加された田中さん(D49)から、感想をいただきました。

支援労働に参加して

男子部49回生 田中  眞

夏のキャンプの準備を英国から遠隔的に手伝ったこともあり、機会があれば実際に農場に行ってみたいと考えていたところ、年末に一時帰国することとなり、丁度12月の労働支援に間にあったので、牛を見てみたいという10歳になる娘と共に参加することにした。

往復とも学園のマイクロバスに乗せていただき、一緒に参加する卒業生や在学生の保護者の方たちとともに、しののめ茶寮前から那須農場へ向かった。卒業以来20数年ぶりに会う方たちばかりだったので、2時間半あまりの道中は近況を話すなど飽きることのない話が続いた。

生活団の鳩飛ばしから始まり、自由学園在学中には何度か訪れている農場は、最後に訪れてから30年以上経っているが、昔の記憶に残る風景のまま変わらず、時間が止まっているかの様だった。
久しぶりの卒業生との労働は、仕事の割り振り、仕事ぶりなど、自由学園らしさを思い出すには十分で、焼却炉でごみを燃やしながらする先輩たちとの何気ない会話は、自治区域の時間のように感じた。普段イギリスの現地校に通う娘にとって、集団での労働は初めての体験だったが、牛の臭いを嫌がることもなく周りのおじさんたちと共によく働き、わが子ながら感心した。

夕食では12月生まれの娘もお祝いして頂き、また、一緒に参加した初めて会うはとこ(田中耕介君D47の息子)や他の子どもたちとも打ち解けることができ、また参加したいとの事で、娘にとってもとても充実した時間だったのだと思う。

この労働支援は農場の為であるのと同時に、卒業生やそれに連なる人たちにとってのホスピタリティにもなるだろう。まだ参加したことのない人はぜひ一度参加してみては? そこには誰もが必要な何かがあると思う。

最後にこの活動を続けるためにマイクロバスの運転、食事の準備、事務手続きをして下さる卒業生の方々、また受け入れる準備をして下さる農場の方々に感謝するとともに敬意を表します。ありがとうございました。


那須農場復興支援室より

労働実施の後、報告掲載まで時間がかなり経ってしまい、大変申し訳ございませんでした。
この間、新年総会の準備や会報3月号の編集、コロナウイルス感染状況に伴う行事中止・変更のHP告知など広報室業務や本業の方で多忙に紛れ、なかなか報告書作成に着手できなかった次第です。

早いもので、私の任期も残り僅かとなりました。正直、目の前の仕事をこなすのに精いっぱいで、やりたいことどころか、やるべきことが全て出来ていたかも怪しいところですが、諸先輩と同期・後輩の諸君、関係各位の尽力に支えられ、何とかここまで来れたことに感謝するばかりです。と書くと退任の辞のようですが、まだ報告書が1〜2回残っていますので、引き続きよろしくお願いします。

初参加の田中さんも書いてくださったように、久々に農場に来て労働してみると新たな発見や気づきも多々あるかと思います。
この充実した体験を一人でも多くの方と共有したく、初めての方、20〜30代の方でも遠慮なく参加・お問合せください。次回の支援労働は決まり次第ウェブサイトで告知します。

室長 森 春潮(D49)

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