2014年度12月度那須農場復興支援労働のご報告

2014年度12月度那須農場復興支援労働のご報告

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今回12月20日(土)~21日(日)の12月那須農場復興支援労働に参加させていただきました。前週は弾丸低気圧が日本列島を縦断、各地に大雪を降らせ、その後も連日、日本各地の大雪、暴風雪、寒波(寒気)等のニュース流れる中、今回の那須農場支援労働は厳しい寒さの中での作業になるのかと覚悟して臨みました。

前日に「明日は午後から雨の予報の、労働の進捗のことも考え出発時間を通常より30分早め8時30分出発とします」との集合時間変更の連絡が入りちょっと気合いが入る。
当日、マイクロバスは定刻通り那須農場に向け学園を出発した。道中、渋滞に捕まることもなく順調に運行、安全で乗り心地の良い快適な運転により那須農場に到着した。(今年から労働に参加させていただいていますが、毎回マイクロバスに乗るたびにそう感じます。運転手の皆様には頭が下がります)

今回労働期間中の那須農場の天候は、懸念していた寒気(寒波)の影響はまったく感じられず、一時的に雨に降られましたが、労働にはほとんど影響せずこの時期としては気温は高め、まさに労働日和の2日間だった。20日(土)は曇りのち雨(15時頃~22時頃)、21日(日)は晴れ。両日とも風の影響はほとんど無し。今回、私が担当した作業は、20日(土)は食堂棟の清掃及び床ワックス掛け、21日(日)は早朝牛舎(牛の餌やり他)、晴耕寮と雨読寮の床ワックス掛け及びガラス拭きでした。

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今回は20日(土)の労働に絞って報告させて頂きます。
20日(土)食堂棟の清掃及び床ワックス掛け作業。メンバーは富田君(D44)、向井君(D45)、深川君(D45)、波間さん(J83)ご主人の5人で行いました。
さっそく作業手順を5人で確認。ワックス掛けは食堂棟奥の会議室側から行い食堂へ。
①会議室備品類を食堂へ移動
②床の掃き掃除(会議室)
③床の水拭き及び乾燥(会議室)
④ワックス掛け及び乾燥 約30分(会議室ワックス完了)
⑤食堂備品類の移動(食堂から会議室へ)
⑥床の掃き掃除(食堂)
⑦床の水拭き及び乾燥(食堂)
⑧ワックス掛け及び乾燥約30分(食堂)
⑨備品を元の位置に設置
⑩完了
上記の作業手順にのっとり作業を開始。

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まず備品を移動する前に、食堂と会議室の備品の現状配置を深川君が写真に撮り確認。その後5人で黙々と会議室の備品を食堂側へ移動開始。現在、明日館講堂の長椅子が工事による仮保管のため、食堂棟に運び入れられており、通常より備品量が多く備品の移動に一番時間をとられることが予想されました。
備品移動完了後の②床掃き③床水拭き乾燥④ワックス掛け乾燥、この作業は学園時代に何度も経験している作業であるためか、全員手際よく作業分担し作業が非常に早く進んだ。ワックス乾燥時間中にはトイレ掃除を行い、無駄なく進捗し会議室のワックス掛け乾燥完了。
次はまたまた一番時間のかかる⑤食堂から会議室への備品類の移動です。ここでメンバーの一人から、「備品移動に一番時間がかかる。備品を全部移動させて食堂全体を一度にワックス掛けを行った場合、夕食準備時間までに終わらない可能性があるので、作業手順を見直そう」との意見が出、メンバー全員顔を見合わせ納得。②床掃き③床水拭き乾燥④ワックス掛けは、会議室の作業を行いある程度時間が読めることがわかったので、食堂側は当初の計画から変更し、入口側とトイレ側の半分に分けてワックス掛け作業をする事に決定、いつも夕食を食べるテーブルが配置されている食堂入口側から行う事にした。備品移動に際しては、会議室はワックス掛け完了済みなので、できる限り備品を床に引きずらないよう注意し、置き場所も食堂へ戻す事を考慮しながら、またまた5人で黙々と備品移動を開始。誰も口には出しませんがメンバー全員が食堂棟のワックス掛けを今日中に終わらせたいという雰囲気が、スイッチが入ったのか備品移動が上手くなったのか予想していたほど時間がかからずに備品移動完了。この時点で一人が牛舎作業に移動。そこからの作業の、⑥床掃き ⑦床水拭き乾燥 ⑧ワックス掛け乾燥(約30分)は手際よく何も言わずとも作業分担して作業完了。
この時点で時計は15時40分過ぎ。今日中に会議室へ移動した備品を全部戻すのは無理でもワックス掛けは終わるとメンバー全員が判断。さっそく残ったメンバー4人で食堂入口側のワックス乾燥中に、食堂トイレ側にある備品類を前と同じ要領で黙々と会議室へと移動開始。トイレ側の方が備品の数が圧倒的に多く時間がとられる。約30分程度で移動完了。備品を移動し終わってしまえばもう大丈夫。
⑥床掃き⑦床水拭き乾燥⑧ワックス掛け乾燥(約30分)と順番に作業をし、ワックス乾燥中に、食堂入口側の備品、夕食用のテーブル、椅子を食堂に戻し、何とか作業終了時間までに、食堂棟のワックス掛けを完了することができました。

作業中の予想通り、当日中に備品を全て元の場所に戻すことはできませんでしたが、翌日の朝食後、会議室に移動してあった備品類を参加者全員で一気に元の位置へ移動。その際、誰一人として備品類を引きずって戻す人は無く、ワックスでピカピカになった床を綺麗に保ちたいという皆の気持ち、そして労働に対する意識が共通していると感じることができ嬉しく思いました。

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今年の7月に初めて那須農場復興支援労働に参加させて頂き、今回で4回目(那須キャンプ含め)の参加でした。毎回労働を体験していて思うことは、同学会・女子部卒業生問わず、全ての参加者全員に共通しているのですが、労働作業中、楽しく会話をしながら作業をしていることもありますが、その作業のツボ、一番大事なここはと思われる作業になると、みんな自然と会話もなくなり黙々と作業を進め進捗させる。会話が労働時間を遅らせたりすることは無く、労働の邪魔になる無駄口にはなっていないのです。そのタイミングが実に自然で作業のツボをおさえているのです。これは自由学園卒業生のある意味特殊な芸当なのだろうか、男子、女子、年代の違いこそあれ自由学園で過ごしたという共通の環境が自然とそうさせるのでしょうか。まったく不思議です。

最後に、那須農場支援労働に参加するようになって、K先輩が那須農場復興支援労働報告に書かれた言葉が、私が実感した事なので引用させていただきます。
「皆さま是非、時間を創って足を運んでください。心が手ぶらで帰ることは無いと思います」

まだ4回しか参加していない私ですが、参加するたびに「今回も来て良かった」心に何かを貰って帰っていることは実感しています。労働に参加してみたいけどなかなか一歩が踏み出せない方も、学園、同学会から年月をおいている方も、是非一度参加されることをお勧めします。

荒井理裕(D45)

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<12月の労働内容について>

12月の支援労働は、冬至に近い2日(土)と21日(日)の2日間で行い、同学会および卒業生会等から総勢16名にご参加頂きました。
今年最後の支援労働となった今回は、休眠放牧地の再利用準備などのほか、食堂棟および晴耕雨読寮の大掃除を行いました。

主な労働内容は以下のとおり。
①食堂棟の清掃およびワックス掛け、共同トイレ、玄関の清掃
②晴耕雨読寮の清掃およびワックス掛け
③休眠放牧地の再利用準備(電気柵の再設置、放牧地の草木刈り払い)
④トラクター他農機駐機場裏の整地
⑤通信ケーブル敷設
⑥牛舎清掃作業補助、肥え汲み等

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初日の午後は雨予報のため、食堂棟と晴耕雨読寮の清掃など屋内での作業に費やしました。食堂棟の清掃では、テーブルと椅子をまとめ、床をほうきで掃き、水拭きをし、ワックスを掛け、ワックスが乾くのを待ってから、テーブルと椅子を移動させて残りの床を清掃します。東天寮の食堂や男子部体操館のワックス掛けを思い出し、昔話に花を咲かせながら、一年間お世話になった建屋を磨き上げました。

翌日曜日は朝から晴天に恵まれ、外での労働も加わりました。休眠放牧地の再利用準備は、足が弱く遠くの放牧地まで移動するのが難しい乳牛のために、搾乳牛舎近くで以前に使われていた放牧地を再度活用しようというもの。背丈以上に伸びた草木を掻き分け、電気柵の電線と杭を探し出し、その周辺をノコギリと鎌で刈り取り、電線を張って杭の位置を決めて打ち込み直します。その後はエンジンカッターを用いて生い茂った草木をひたすら刈って行きました。当初、ジャングルのごとき放牧地を見て、一日では到底終わらないだろうと感じていましたが、労働終了時間の昼頃には遠くの牧草地までなんとか見渡せるようになりました。

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多くの方々にご参加頂き、今年を締めくくる労働を無事に終えることができました。今年最後の支援労働にご参加下さいました皆さん、遠くからご支援下さっている皆さん、那須農場の皆さんに感謝申し上げます。

震災復興支援室

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