2025年度関西自由学園南沢会が開催されました

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2025年11月8日(土)に開催された関西自由学園南沢会の報告が届きました。


11月8日(土)、関西自由学園南沢会を神戸にて開催しました。
当日は、神戸友の家に会場をお借りして、村山順吉理事長(男子部32回生)、森恵子協力会会長(女子部62回生)、南沢会両委員長にもご参加いただきました。また、辻村透先生、山本幸右先生(男子部35回生)、角田望先生(男子部37回生)も駆けつけてくださり、関西地方の会員だけでなく、神戸友の家や神戸生活団にご縁を持たれる他都道県在住の方も加わって総勢42名、にぎやかで笑いの絶えない会となりました。

会の前半は報告会&昼食会でした。女子部男子部ごとに同年代の方同士でテーブルを囲んで、辻村先生の礼拝からスタートしました。神戸友の家所蔵の『思想しつつ、生活しつつ、祈りつつ』 『われ黎明(しののめ)を呼びさまさん』と書かれたミスタ羽仁の書を会の場にお借りして、先生ご自身が学園で実践してこられた学園の「人間の生地をつくる、織る」教育について、人間の生地を織るとはどういうことかをお話いただきました。
「思想しつつ」は経(タテ)糸であり、「生活しつつ」は緯(ヨコ)糸である。経糸と緯糸をしっかり織っていくことで、そこに「祈り」が生まれ、「人間の生地」が織られていく。自由学園卒業生の皆さんには、「人間の生地」を織っていきながら、自分の生活の中で社会を呼び覚ます人になってほしい、それが創立者の願われていたことです、というお話は、参加者の心に深く残ったことと思います。

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礼拝のあとは、お弁当をいただきながらの報告会でした。村山理事長から自由学園の近況を、協力会の活動を森会長からご報告いただき、時代に合わせて大きく変革していく学園の様子や協力会の活動を身近に感じることができました。南沢会からは両委員長の報告があり、南沢会事務局の深堀清子さん(女子部66回生)と前嶋敦子さん(女子部69回生)もご参加くださり、南沢会の本部委員会や事務局と関西地方の会とのつながりを感じました。

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角田先生、山本先生、辻村先生からは、ご自身の近況や、学園で取り組んでこられたこと、今後の抱負などのお言葉をいただきました。目を輝かせて近況を語り、学園を退職されたのちも、学園生や卒業生のために何か役に立ちたいと熱く話される先生方の姿に、負けてはいられないと刺激をもらった参加者も多かったことと思います。また、婦人之友社から堀千寿子さん(女子部73回生)がご参加くださり、婦人之友・明日の友の冊子の献本と、婦人之友社からの報告をしていただくという嬉しいプログラムもありました。

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後半はお茶会&交流会でした。食事部製品のヤブロカ(女子部生には懐かしく、男子部生には「初」という方も)と、ミミロータス(吉池浩美さん(女子部73回生)の紅茶屋さん)の紅茶をお取り寄せしてセッティング。参加者同士、広く交流を深められるようにと、女子部男子部、年齢も入り混じるように席替えを行い、自己紹介と「『自由学園生だなあ~!』と思う瞬間」をテーマにおしゃべりの時間を設けました。

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最後のシェアタイムではテーブルで出た話を全体で共有し、「リーダーシップがとれる」「行動力があり思想が多様である」「人前で喋れる、男子もおしゃべり」「会議で意見を言ってしまう」というコメントから、「雑草が気になる!」「火中の栗を拾ってしまう」「片づけの時間の前に片づけはじめてしまう」というコメントまで、「それそれ!」「あるある!」と大盛り上がり、部や年代を超えて、自由学園卒業生としての一体感に包まれる時間となりました。

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会の最後には、今回最年長の磯本純子さん(女子部38回生)にご挨拶をいただきました。学園を卒業されてから長く幼児生活団や友の会活動に関わってこられたお話など、ご自身の人生と学園の歴史が重なる貴重なお話を伺うことができました。

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友の家に会場をお借りできましたので、お弁当の手配からお茶会の準備、当日の運営まで、参加された皆さまにもご協力いただいて、学園らしく「自分たちで運営する手作りの会」として楽しくスムーズに運営できましたこと、嬉しく思っています。また、南沢会会員ではない神戸友の会の方や関西保護者会の方が、お食事やお茶会の準備や片づけ、会場の原状復帰まで、親身になってお手伝いをしてくださいました。最後まで心強いご協力を頂けましたこと、「このような企画で、もっと友の家を使ってくださいね」と温かいメッセージを頂けましたこと、心より御礼申し上げます。

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お昼の会の後には、エクスカーションとして芦屋にあるヨドコウ迎賓館へ、希望者32名で訪問しました。ヨドコウ迎賓館は、山邑別邸としてフランク・ロイド・ライトによって設計され、その後、淀川製鋼所(現・ヨドコウ)の所有となり、国の重要文化財の指定を受けて現在は一般公開されています。自然と調和しながらも豪華な美しさを追求した造作の建物を見学して、シンプルな美しさで作られた明日館と南沢の校舎を知る卒業生にとって、懐かしくもあり新鮮さも感じる見学となりました。凝った作りに、お掃除を心配するメンバーが多かったのも自由学園らしいなと感じました。

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また今回は、日本に残るライト建築のうち現在まで建築当初の姿を留めているのが明日館とヨドコウ迎賓館というご縁で、両館の館長様同士が連絡を取り合ってくださったことで、ご招待いただく形での訪問となりました。とても貴重な機会をいただけました。ありがたく光栄なことと感謝しております。

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一日の最後は、ホテル竹園芦屋での夕食懇親会でした。ここでやっとアルコールも解禁。懇親会のみご参加の方7名も加わり、32名で美味しいお食事やお酒を楽しみました。こうして、ますますにぎやかに土曜日の企画を終了することができました。

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今回、関西自由学園南沢会の公式企画ではありませんが、翌日の日曜日には「六甲山登山」と「神戸市内観光」の2つの企画が計画されていました。あいにく雨天のため、六甲山登山は中止となり残念でしたが、次の企画が楽しみです。神戸市内観光は催行され、14名が参加しました。阪神淡路大震災の記憶をたどる「人と防災未来センター」からスタートし、神戸のシンボルでもある異人館からポートタワーをめぐるコースで、ランチや夜の懇親会も含めて楽しいひと時を過ごすことができました。
自主企画を計画してくださった関西地方在住会員の主催者の皆さま、ありがとうございました。

土日2日間にわたり関西地方での交流企画が活発に開催され、それぞれ充実した内容で、笑顔に包まれて終了できました。ご参加の皆さま、ありがとうございました。

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