2022年6月 那須農場支援労働報告

2022年6月11日(土)〜12日(日)にて、今年度4回目の那須農場支援活動を行ってきました。

農場的には春の牧草収穫が終わり、デントコーンが育つまで一息といったところでしょうか? とはいえこの時期は雑草との戦いです。
事前に農場から与えられたミッションは除染と草刈り、枝払い、支援労働で植えた桜並木の整備でした。
天気予報では、労働期間中はずっと小雨。
昼前に那須に着いた時点では雨は降っておらず、この曇り空のまま天気持ってほしいなというところ。
今回は南沢会から8人、卒業生父母2人、南沢会家族1人の参加がありましたが、作業が始まる前にトラブルで帰宅された方がいましたので10人での作業となりました。

新たなメンバーとして、静岡からD70の参加がありました。先日開催された中部南沢会で、この労働の存在を知ってくれたようです。
色々な資格と経験を持ち、頼もしい存在です。今回もその力をいかんなく発揮してくれました。

初日は食事当番の一人を除く全員で除染作業を行いました。
東日本大震災の原発事故によって、那須周辺にも雨という形で放射性物質が降りました。そのため木の形、建物の形で放射線が強い箇所が多く見られます。そのため木を切り倒したり、枝払いをしたりもしてきました。

建物に関しては震災当初、屋根を高圧洗浄機で洗浄もしたりしました。
そしてその後も屋根に残った放射性物質は雨等によって地面に落ちるのですが、その際は雨樋から落ちます。結果その周辺は、他より明らかに線量が高くなります。今回はそこをピンポイントで潰していく作業となりました。

農場のメインの建物である食堂棟は、食堂と台所、ホール、友の会部屋が一緒になった大きなものです。増設を繰り返し、形も複雑で重機の入れない場所も多いのです。今回はその建物の周りで除染を、大きく分けて3ヶ所行いました。

重機が入れないので、スコップや鍬で地面を掘ります。このあたりは土というより土混じりの石で、かなりの重労働となります。交代で地表から土を剥いでいき、ホイールローダーで捨てに行きます。こまめに線量を測りながら、目標値である0.13になるまで続けます。

食堂棟横の雨樋の下2ヶ所は、掘れば目に見えて線量が下がっていき、3時間程度でクリア。

ところが、食堂裏の男子トイレと女子トイレの間が大変でした。増設を繰り返されたため入り組んで重機は入れません。
手掘りで大きく地表を剥ぎ線量を測るも、まさかの変わらない線量。課題を残したまま雨が降り始めたので、この日の作業は終了しました。

 

今回の食事作りは、南沢会の家族のプロの料理人が腕を奮ってくれました。夕飯はカチャトーラ、海老のカルボナーラ、コールスロー、バゲットでした。

 

感染症拡大を防ぐため職員との食事を遠慮していましたが、今回から再開しました。情報共有したりプライベートな話もしたりと、また就寝時間ギリギリまで熱い夜は続きました。

前日の労働直後から降り出した雨は、途中から大雨警報に変わるほどでした。朝に蛇尾川の様子を見に行くと通行止めに。普段は水無川で、川を県道が横切って農場に続いています。台風直後などで濁流の蛇尾川を見たことはあるのですが、今回は初めて見る澄んだきれいな蛇尾川でした。

 

朝食はフリッタータとソーセージとスープとパンでした。
モーニングコーヒーは、南沢会員が今回のために焙煎して差し入れてくださったTail River Roastのコーヒーでした。ありがとうございました。

 

2日目は雨もやみ青空が覗く天気でスタート。牛舎班と除染班の二手に分かれました。
牛舎班は3人で餌やり、掃除、予防接種の補助でした。予防接種はサルモネラの予防接種ということでした。50頭以上の牛に接種したようです。

 

除染作業は、前日線量が下がらなかった食堂裏の紅葉の枝払いから始めました。切り倒すことも考えましたが、場所が狭く重機も近づけないので、屋根にかかる枝を払うことになりました。木に登り、チェーンソーで枝を払っていきます。安全帯やスリングを使って安全確保する作業は、とても手慣れたものでした。

除染作業はもう1ヶ所、食堂棟の台所の角も行いました。水道管が入っている可能性があるので、ユンボで掘れない場所です。この箇所も、掘り進めてもなかなか線量が下がらず、難儀しました。範囲を広げつつ、結局70cm以上掘り下げなくてはならないことが発覚。大変な作業となりましたが、時間切れとなり引き継ぐことになりました。

 

5月の支援労働で行った田圃の様子も見てきました。周りより植えるのが早かったこともありますが、明らかに周りよりふた周りも太く立派に育っていました。

昼食はタコライスとスープ、農場の武井さんが以前差し入れてくれたお肉を焼きました。

昼食後も掃除、片付け、除染の残りと最後まで皆動き回っていました。
今回は天気が心配でしたが直接大雨に見舞われることもなく無事に終えることができました。若い戦力も加わり、またそこからこの会が広がっていければ良いなと思っています。参加の皆様お疲れさまでした。ありがとうございました。

まだまだやるべきことは沢山で人手不足も否めません。次回は7月9, 10日に開催予定です。皆様の参加をお待ちしております。

支援労働年間予定
2022年4月 16, 17日(済)
4月 30日, 5月1日  田植え(済)
6月 11, 12日(済)
7月 9, 10日
8月 20, 21日
9月 18, 19日  稲刈り
10月 22, 23日
11月 19, 20日
12月 17, 18日  餅つき
2023年
1月 21, 22日
3月 18, 19日

企画・会員連携室

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